2024.6. 5

2024.6. 5

#プラットフォーム

Shopify Plusとは?通常プランとの違いや機能・費用などを紹介

Shopify Plusとは?通常プランとの違いや機能・費用などを紹介

ECサイトの運営に便利な「Shopify」は、海外だけでなく、日本国内においても導入する企業が増えています。「ベーシック」、「スタンダード」、「プレミアム」という通常プランに加え、「Shopify Plus」も展開していますが、具体的にどのような点が異なるのか分からない方も多いかと思います。

 

本記事では、shopify plusと通常プランの機能や費用面での違いや、shopify plusはどんな事業者におすすめかなどをご紹介しています。新規でECサイトを立ち上げるご予定の事業者の方や、プラットフォームの切り替えを検討している方で、「shopify plusとは?」「通常プランとの違いを知りたい」という方は、是非ご一読ください。

Shopify Plusとは?

「Shopify(ショッピファイ)」は、カナダ発のEC事業者向けプラットフォームで、現在では世界170カ国以上で利用され、100万店舗以上のストア開設実績を誇るECプラットフォームです。

 

日本でも利用する企業が増えている理由は、「初期費用不要」「手軽な利用料金」「簡単に質の高いECサイトを開設可能」に加え、実店舗や、Facebook・Instagram・Pinterestなどのショッピング機能との連携が可能なマルチチャネルプラットフォームである、多言語・他通貨設定など越境ECサイト対応をしている特徴などです。

 

一般向けに、「ベーシック」、「スタンダード」、「プレミアム」の3つのプランがありますが、大企業や取引量が多いユーザーに提供されているのが、最上位プランにあたる「Shopify Plus」です。

 

専用のアプリやAPIを使用できるなど、通常のプランよりも機能性に優れているほか、ECサイトに応じて自由にカスタマイズしやすいのが特徴です。また、専任のスタッフによる技術面や運営面のサポートも用意されているなど、ECサイトの売上アップが期待できます。

通常プランとShopify Plusの違い

それでは、Shopify Plusの特徴と、通常プラン(ベーシック、スタンダード、プレミアム)との違いを、費用や機能面を中心に解説していきます。

 

ベーシック スタンダード プレミアム プラス
月額費用 約3,650円 約10,100 約44,000円 約361,000円
スタッフアカウント数 2アカウント 5アカウント 15アカウント 無制限
構築できるサイト数 1サイト 1サイト 1サイト 10サイト
在庫ロケーション登録 10か所 10か所 10か所 200か所
国内発行カード 3.55% 3.40% 3.25% 2.90%
海外発行カード 3.90% 3.85% 3.80% 3.75%
※2024年5月時点

 

月額料金(約36万円)

Shopify Plusは、通常のShopifyのプランよりも月額利用料が高額に設定されています。通常プラン(年払い)では、ベーシックが月額3,650円、スタンダードが月額10,100円、プレミアムが月額44,000円なのに対し、Shopify Plusは月額2,300ドル(3年契約)で、月額36万円ほどになります。

 

スタッフアカウント数(無制限)

通常プランでは、スタッフアカウント数が制限されているのに対し、Shopify Plusは無制限です。ECサイトの規模が拡大するとスタッフの数も多くなるため、一つのアカウントを複数人で共有するのは限界があります。Shopify Plusなら、同時に複数のメンバーがログインした状態で作業することが可能になるので、安心して事業の拡大を図ることができます。

 

構築できるサイト数(10サイト)

通常プランでは、構築できるサイト数はいずれも1サイトに限られ、それ以上のストアの追加には追加料金が発生するのに対し、Shopify Plusなら同一ブランド・同一商品の販売に限り、10サイトまで構築可能です(ただし、これ以上の追加には別料金が発生します)。

 

在庫ロケーション登録(200ヶ所まで可能)

商品を保管する倉庫、物流センターなどの在庫ロケーションの登録は、通常プランが最大10なのに対し、Shopify Plusでは最大200まで可能です。

 

決済手数料(2.9%〜3.75%

通常プランでは、日本発行のカードの場合は3.25〜3.55%ですが、Shopify Plusなら2.90%。また海外発行のカードの場合は、通常プランが3.80%〜3.90%なのに対し、Shopify Plusは3.75%となっています。

 

専任サポートを受けられる

Shopify Plusに加入すると、専任サポートを直接受けることができます。さらにストア構築時に、データに基づいた売上向上のための提案を受けることができるなど、手厚いサポートやアドバイスを得られるようになります。

 

Shopify Plus だと何が出来るのか?

Shopify Plusを導入すれば何が出来るのか。まずは利用可能な機能について解説していきます。

 

通常プランにはないアプリが使用可能

Shopify plusでは、各種業務の自動化と省力化の機能実装を中心とした、以下の専用アプリが利用可能です。

 

Launch Pad

割引キャンペーンや新商品のリリースなどのスケジュール設定ができるアプリです。 商品価格の変更、新商品の公開、割引の適用などを時間指定して実行することが可能です。時差がある越境ECの運営においても、担当者が公開時にボタンをクリックする必要がなくなります。

 

Script Editor

プロモーションや複雑な条件のディスカウントを設定するなど、スクリプトを編集することができるアプリです。編集可能なスクリプトは以下の通りです。

・項目スクリプト 割合と定額によるディスカウント、またはその両方を組み合わせたディスカウントが可能に。

・決済スクリプト 特定の商品購入に対し、決済時に決済方法を限定することが可能。

・配送スクリプト 配送方法や価格の変更など、配送周りの設定が可能に。

※Shopify App StoreからScript Editorアプリは利用できなくなりました。

 詳細はこちらから

 

Transporter

他のECプラットフォームの顧客・商品・注文の各種データを、Shopifyに移行できるアプリです。既存システムのデータをCSVファイルに変換し、一括で大量のデータをShopifyに移行することができます。

 

Bulk Account Invite Sender

他のECプラットフォームからShopifyに移行する際に、顧客にパスワード再設定の通知を一括送信することができるアプリです。 細かいセグメント設定などもでき、顧客に合わせてメッセージをカスタマイズして送信することも可能です。

 

Wholesale Channel

卸業者向けにBtoBストアを開設する際に、ショップにパスワードを設定し、事業者ごとに別の卸価格で商品を販売することができるアプリ。事業者ごとに、最低発注数量や最低価格を設定することも可能です。

 

専用のAPIが使用可能

Shopifyの通常プランは利用可能なAPIに制限がありますが、Shopify PlusではAPI制限が解除されており、以下のような機能を実装したShopify Plus専用のAPIを利用できるようになります。

 

・ストアのページ内に、ユーザーが閲覧した商品の関連商品を表示させることで購入拡大を狙える。

・1つのIDとパスワードで複数のサイトを横断して利用できるシングルサインオンを実現。

自社サービスとShopify導入ストアで別々のIDやパスワードを個別に入力する手間を省けます。

・ディスカウント(割引)コードのロジックを設定し、チェックアウト時に適用。

特定の条件を満たす注文に対する割引の適用が可能になります。

 

24時間体制の専用サポートを受けられる

Shopify Plusのプランでは専任担当者がつき、24時間体制のサポートが受けられる点が大きな特徴です。技術面でのサポートはもちろん、マネジメントや事業戦略に関わるアドバイスも受けられるなど、ECサイトの構築前から構築後まで、手厚いサポートが受けられます。

 

【Shopify Plusのみで受けられるサポート例】

・ローンチエンジニアによる、ECサイト構築時の優先サポート

・売上アップの提案

・自社ECサイトに適した機能のアドバイス、など 続いて、Shopify plusを導入することで、

ECサイト運営において何が実現できるのか、どんなメリットがあるのかついて見ていきましょう。

 

ECサイト事業の拡大

Shopify Plusでは、最大10サイトまで構築や運営が追加料金なしで可能で、複数のECサイトのアクセス分析や、顧客管理も一括して効率的に行うことができます。

 

さらに、越境ECサイトを運営する場合でも、国ごとにローカライズすることも可能です。

 

また、顧客に合わせて異なる価格を表示する、数量に応じて価格を変えるなどの機能が利用可能なので、卸売り向けのサイトを同時に構築・運営するなど、ECサイト事業の拡大を図ることが可能になります。もちろん、Shopify Plusではスタッフのアカウント数に制限がありませんので、EC事業を拡大しても、安心してスタッフを増員することができます。

 

ECサイト運営の省力化

Shopify Plusでは、アプリの「Launchpad」を使えば、キャンペーンの開始や新商品の発売、季節行事などのスケジュールに合わせ、商品内容や価格、デザインテーマなどの変更が予約可能です。

 

いずれも設定したタイミングで自動更新されるため、スタッフがその場に張り付いている必要はありません。

 

さらに、Shopifyのすべてのプランで使えるアプリ「Shopify POS」を使えば、ECサイトと実店舗の在庫の同期ができ、複数のショップを一元的に管理できるなど、ECサイト運営の省力化が実現できます。

Shopify Plusはこんな事業者の方におすすめ

Shopify Plusは、通常プランよりも月額利用料が高額であることから、すべてのECサイト運営者に適しているとは限りません。ここでは、「Shopify Plusはこんな事業者の方におすすめ」というポイントを、わかりやすく説明しています。 Shopify Plusを導入するか迷われている事業者の方は、参考にしてみてください。

 

複数のECサイトを構築・運営したい

Shopify Plusでは、最大10ストアのECサイトを同時に運営できるため、国内向け、海外向けにストアを分けたり、BtoCサイトと並行してBtoBサイトも展開したい時に便利です。またこれらの複数サイトを一括管理することも可能なので、効率的なECサイト運営が可能になります。

 

取引量が多い大規模ECサイトの構築を行いたい

Shopify Plusは、スタッフアカウント数が無制限で、在庫ロケーション登録は200ヶ所まで可能なので、取引量が多い大規模ECサイトの構築を行いたい事業者の方におすすめです。

 

また、通常のプランよりも決済手数料が低いため、取引量が多ければ多いほど手数料の負担を軽減できるところも、大規模ECサイト向けと言えるでしょう。さらに、強固なサーバーを採用しているため、新商品の発売や、一時的にアクセス数が増加した場合にも、サーバーダウンの心配がなく大規模ECサイトの運営が可能です。

 

自由度の高いECサイトを構築したい

Shopify Plusは、機能性・拡張性ともに優れているため、自由度の高いECサイトを構築することができます。 自由にカスタマイズしたフロントエンドを構築したり、チェックアウト(カートから注文完了までの決済ページ)のソースコードを編集することで、カートページに任意のコメント欄を追加するといった変更もできます。

 

また、一般的に自社で一からECサイトを構築しようとすると、サーバー利用料やデザイン作成料金、その他の運営費など、さまざまなコストが発生しますが、Shopify Plusなら別途ツールを準備する必要もなく、コスト削減も可能です。より低コストで、自社のコンセプトや商品の特徴を自由に表現したEC運営サイトを運営したい事業者の方に、Shopify Plusはおすすめです。

【まとめ】Shopify Plusとは?通常プランとの違いや機能・費用などを紹介

Shopify Plusは、費用が通常のプランよりも高額ではありますが、スタッフアカウント数が無制限で、10サイトまで構築できるででき、決済手数料が安く抑えられているといった特徴があります。

 

さらに、複数サイトを一括管理することも可能なので、大規模なECサイト運営事業を、効率的に運営したい事業者にぴったりです。しかし機能性が充実しているぶん、事業の目的を整理し、精緻な計画を立案しないと、すべての機能を使いこなせない可能性も十分にあります。

 

ルビー・グループでは、オンライン決済サービスの導入だけでなく、ECサイトの立ち上げから運営にいたるまで様々な実績を有していますので、是非ご相談ください。

 

 

この記事を書いた人

ルビー・グループ コーポレートサイトチーム

各分野の現場で活躍しているプロが集まって結成されたチームです。
開発、マーケティング、ささげ、物流など、ECサイトに関するお役立ち情報を随時更新していきます!