
しかし「Shopifyを使ってECサイトを運営しているが、検索順位が上がらず集客に苦戦している」という方は、多いのではないでしょうか。
本記事では、ShopifyでSEO対策を効果的に実施する方法とポイントを、わかりやすく解説しています。
「ShopifyでSEO対策をするための具体的な設定・施策を知りたい」「Shopifyが他のECサイトプラットフォームと比較してSEOに強いのか知りたい」という方はもちろん、「Shopifyで商品ページを最適化する方法(CTR向上・CV改善)を知りたい」という方も、ぜひご一読ください。
ShopifyがSEO対策に向いている理由

SEOとは、Search Engine Optimizationの略で、検索結果でウェブサイトが上位に表示されるように調整する施策を指し、検索エンジン最適化とも呼ばれます。
Googleなどの検索エンジンで欲しいものを検索したとき、ほとんどの人は検索結果の上位に出てくるサイトからクリックしていきます。そのためECサイトを運営する上で、潜在顧客を獲得するためにSEO対策をすることが重要となります。
ShopifyはこのSEOと相性が良いことで知られていますが、具体的にどのような特徴があるのか、具体的に説明していきます。
自動画像ファイル形式選択機能を実装している
Shopifyは画像の読み込み時間を短縮するために、オンラインストアに表示される画像を自動的に圧縮し、ブラウザに応じて最適なファイル形式で表示する機能を実装しています。
たとえば、お客様のウェブブラウザがWebPやAVIFなどの最新の画像形式に対応していることが検出されると、画像はその形式で表示されます。またGIFは、アニメーション付きWebPフォーマットに自動的に変換されます。
ちなみにWebPはGoogleが開発した画像フォーマットで、その最大の特徴は「JPEG、PNG、GIFのどれよりも高い圧縮率」にあります。Googleが開発した形式ではありますが、ほぼすべてのWebブラウザに対応しているのも強み。そのためSEOの観点から、オンラインストアで使用する商品画像はWebP形式にするのが最適と言えます。
つまりShopifyでオンラインストアを制作すれば、商品画像のフォーマットに迷う必要は無い、ということ。このような自動画像ファイル形式選択の機能はECモール(楽天市場、Yahoo!ショッピング等)には無いため、Shopifyは表示速度の観点でSEO上有利と言えるでしょう。
sitemap.xml・robots.txtを自動生成できる
sitemap.xmlは、サイト内のページURLをリスト化したファイルで、検索エンジンに対してサイトの構造をいち早く伝えるためのツール。robots.txtは、検索エンジンのクローラーが情報を収集する作業を最適化するツールです。
sitemap.xmlとrobots.txtそれぞれを適切に設定すると、巡回してほしいページの優先度を高めることが可能になるため、SEO上有利に働きます。
canonicalタグを自動生成できる
canonicalタグとは、複数のURLをひとつにまとめるタグです。同じ商品でもSKU(色・サイズ違い)が多数ある場合は、URLが類似してしまうことはよくあります。
このように商品のバリエーションごとにURLが異なる場合、重複コンテンツとみなされ、検索順位の上位獲得が難しくなりがちです。しかしcanonicalタグを設定すると、類似URLがあったとしても検索エンジンからコピーコンテンツと判断されずに済むのがメリットです。
つまりcanonicalタグが自動生成されれば、検索エンジンから正しく評価されるようになるわけです。
ブログ機能がある
ShopifyがSEO対策に強いと言われている理由の一つとして、管理画面にブログ機能が付いていることが挙げられます。
ECサイトは、コンテンツが増えることによりサイト全体の評価が上がるため、ブログを利用することで検索からの自然流入を効果的に増やせます。
またブログ機能の中には、SEO対策で重要な「狙ったキーワード」をブログのタイトルに入れたり、120文字程度にブログを要約できる「メタディスクリプション」の登録も可能です。
プラグインが充実
上記にあるように、ShopifyにはSEO対策で必要になる基本的な機能が備わっていますが、別途プラグインをインストールすることで、さらなる効果が期待できます。
詳しくは別項で解説していますので、そちらをご覧ください。
Shopifyでできる基本的なSEO設定
それではここで、Shopifyを利用している方なら誰でもできるSEO設定について解説いたします。「なかなかSEOの効果が出ない」という方は、チェックしてみてください。
タイトルタグを設定する
タイトルタグとは、検索結果やブラウザのタブに表示されるタイトルのことです。ストア自体のタイトルタグだけでなく、Shopifyの各商品、コレクション、ページのタイトルタグも設定することが可能。オンラインストアのタイトルタグは、「オンラインストア」> 「各種設定」> 「タイトルとメタディスクリプション」 から編集できます。
他のページについては、それぞれのページ下部の 「検索結果のプレビュー」から「ウェブサイトのSEOを編集する」をクリックすれば設定可能です。
なおタイトルタグは、狙いたいキーワードを含めたうえで、簡潔にまとめることが重要です。複数ページに同じタイトルを設定したり、文字数を過度に増やしたり、内容と関係のないタイトルをつけると、検索エンジンから低評価を受けてしまい、表示順位が逆に下がってしまう可能性があるので注意してください。
メタディスクリプションを設定する
メタディスクリプションとは、WEBページの内容を簡潔に説明した短いテキストで、検索結果で紹介文として使用されます。検索結果の順位上昇にはあまり関係がありませんが、検索結果が表示されたとき、訪問者を増やすことにつながります。
ユーザーの関心を引けるように、簡潔にわかりやすくページ内容を記述しましょう。Shopifyは自動的にページからテキストを取り込みますが、マーケティング目標に合わせてメタディスクリプションを手動でカスタマイズすることも可能です。
Shopifyの管理画面から、ホームページ、ページ、コレクション、ブログ記事に設定することができます。
画像にAltタグをつける
Altタグとは、画像を説明するためのhtmlコードのことで「代替テキスト」とも呼ばれます。設定をすることで、検索エンジンのクローラーに画像やリンクの内容を理解してもらいやすくなります。
またユーザビリティの向上においても、Altタグは重要な役割をはたします。たとえば、視覚障害のあるユーザーが読み上げアプリを使用した際に、画像を説明するテキストとしてAltタグが読み上げられるため、よりサイトの内容を理解しやすくなります。
Shopifyでは、HTMLの知識がなくてもエディタ機能でAltタグを設定することができます。
ページヘッダー(h1)にキーワードを含める
ページには、hタグを使用して見出しを設定することができます。その中でもh1タグは、最上位の見出しであり、検索エンジンにWEBページの内容を伝える重要な役割をはたします。ここにキーワードを含めることで、キーワードの関連性を検索エンジンに伝え、ページの評価を上げることができます。
たとえば、Rubyというブランドで黒いTシャツを販売する場合、商品名を「Ruby Tシャツ 黒」のように設定しましょう。潜在顧客が検索エンジンで「Ruby」「Tシャツ」または「Tシャツ 黒」などのキーワードを入力したときに、検索結果の上位に表示される可能性が高くなります。
コンテンツSEOで検索順位を上げる方法
ここでは、ECサイトのコンテンツを最適化することで、検索エンジンで上位表示させる方法についてご紹介いたします。
内部リンクを最適化する
内部リンクは、ECサイト内のページ同士をつなぐリンクです。この内部リンクを最適化すると、検索エンジンからクロールされやすく、インデックスされやすいWEBサイトとなるので、SEO効果による検索上位表示が期待できるようになります。
なお、関連性の無いページに内部リンクを貼ってもSEO効果は見込めません。それどころかリンク元ページの品質を下げることにつながり、こうした内部リンクが増えれば、クローラビリティが悪くなって価値あるページにクロールが行き届かなくなります。
結果的に、インデックスが促進されず、SEO効果が見込めなくなるので注意しましょう。内部リンクを貼る際は、リンク元ページのコンテンツとリンク先ページのコンテンツ内容の関連性を重視する必要があります。
さらにサイト内の共通ナビゲーションとなるグローバルメニューなどから、サイト内の「内部リンクが充実したページ」にリンクを貼り、内部リンクの最適化を図りましょう。内部リンクが充実したページへのリンクを共通メニューに配置して、クローラビリティとともにユーザビリティを向上することがSEOにおいて重要であり、上位表示を目指すためのポイントとなります。
内部リンクを充実させれば、ユーザーの滞在時間が長くなることでSEOへのプラス効果が期待できます。積極的に取り組みましょう。
商品ページの充実・ブログ記事の活用
Googleは、ユーザーの検索意図をくみ取り、それに応えていると考えられるコンテンツを上位として表示する傾向にあります。このコンテンツを重視する傾向は年々強まっているので、質の高いコンテンツを制作することも重要です。
具体的には、商品説明、コレクションの説明、またはブログ記事のコンテンツが多いほど、Googleなどの検索エンジンで上位にしてもらえる可能性が高くなります。主要なキーワードを含んだ商品説明文や記事を書いてみましょう。
Shopifyにはベーシックプランから利用可能なブログ記事を作成できる機能が実装されています。ブログ記事を書くための必要十分な機能が揃っており、アプリをスマートフォンにインストールすれば、パソコンだけでなくスマホからもブログ記事を作成できるため、外出時などの移動時間などに気軽に投稿できるのも特徴です。
ブログを利用すれば、SEO効果があるだけでなく、「顧客との距離が縮まる・接点を持てる」「「商品の補足説明ができる」「サイト訪問者を商品購入へ転換できる」といった効果も期待できるので、ぜひトライしましょう。
SEOに強いShopifyアプリと活用法
Shopifyが「SEOに強い」と言われる理由の一つとして「プラグインが充実している」があります。ここではShopifyのSEO対策に役立つアプリをご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
SEO Manager
Shopifyの数あるSEO対策アプリの中でも、非常に多くの方に利用されているのが「SEO Manager」。対策すべきキーワードを選定する際に、Googleサジェストのデータを抽出し、検索ボリューム数の多いキーワードを選定してくれるため、間違ったキーワードを使う可能性を大幅に減らすことができます。
また「タイトル」「メタディスクリプション」両方を最適化し、ユーザーがクリックしたくなるような文章を作成してくれます。
さらに、「404ページ」「リンクエラー」などのエラー項目を抽出・修正します。すべて自動的に行ってくれるため、面倒な手間を必要としません。
月額料金:20米ドル(7日間無料)
Plug in SEO
ストア内全体のSEO上の問題を常に監視、問題点や解決策を提示してくれる人気のアプリです。
SEO対策する際に重要になる構造化データの設定もサポートが充実しており、専門知識がなくても設定できます。
構造化データ(検索結果に表示されるサイト内の見出しや内容)設定のためのサポートや、検索エンジンのアップデートに合わせたSEO対策などが可能です。
海外の言語に対応したSEO対策、多種多様な検索エンジンに合わせたSEO対策なども可能です。
月額料金:19.99米ドル〜(14日間無料)
Page Speed Booster
サイトの読み込み速度を上げられるアプリで、コーディングなしで導入することができ、全てのShopifyテーマに対応しています。
ユーザーが次にクリックしそうなページを予測し、先行してサイトページを瞬時に作成して、画像をはじめとしたコンテンツを取得。インストールすれば、ワンクリックでページスピードとロードタイムを改善することができます。ユーザーの顧客体験を損なわず、ECの利益向上へと繋げることが可能です。
アプリのインターフェースは日本語に翻訳されておらず、英語で提供されています。
月額料金:無料
SearchPie
あらゆる規模のストアに重要な、SEO対策を提供しているアプリ。画像の圧縮やページ読み込みの高速化、Altタグ・メタディスクリプション・メタタイトルの一括自動更新、404エラーの修正などを通じて、サイトの信頼性を向上させることができます。
SEO対策の24時間無料サポートチャットも利用可能。Googleが理解しやすいよう、ECサイトを最適化できるため、検索順位上位の獲得に繋がります。
月額料金:39米ドル〜
なお、Shopify公式のSEO対策アプリはこちらでご確認できます。https://apps.shopify.com/categories/store-design-site-optimization-seo/all
まとめ
検索エンジンでの表示順位を上げて、新規顧客を獲得するためにSEO対策は欠かせません。ShopifyにはSEO対策のためのさまざまな機能が備わっていますが、タイトルタグやメタディスクリプションの設定、画像にAltタグをつける、内部リンクの最適化、ブログ記事の活用、さらにはレスポンシブデザインのテーマを使用するなど、さまざまな対策を通じてサイトをSEO効果を最大化しましょう。
また、SEO対策に特化したShopifyアプリを活用するのも有効です。対策キーワードを正しく選定したり、ストア内全体のSEO上の問題を自動的に発見、サイトの読み込み速度を上げるなど、さまざまな効果を得ることで、検索エンジンからの評価を継続的に高めていくことが可能です。
ルビー・グループには、数多くのECサイトの運用代行実績がございます。ShopifyストアのSEOに関するご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
この記事を書いた人

ルビー・グループ コーポレートサイトチーム
各分野の現場で活躍しているプロが集まって結成されたチームです。
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