実店舗・オンラインショップ・SNS・アプリ・カタログなど、あらゆる販売チャネルで一貫した購買体験を提供、顧客満足度を高めて購入へとつなげることで、集客や業務効率のアップが見込めます。
本記事では、「Shopify」と実店舗やSNSとの連携方法や、それによって得られるメリットを中心に解説していきます。
「ShopifyストアのSNS連携や実店舗連携について知りたい」「Shopify POSの導入事例を調べている」という方はもちろん、「Shopifyでのオンラインショップ構築を考えている」「オンラインショップの売上を上げたい」という方も、ぜひご一読ください。
Shopifyで始めるオムニチャネル展開!SNSや実店舗とどう連携する?
「オムニチャネル」とは、オンラインショップ・SNS・実店舗など、あらゆるチャネルを連携し、どのチャネルからでも顧客に対して一貫した購入体験を提供することで、顧客満足度を高めて購買へとつなげる顧客中心の販売戦略です。
SNSやスマートフォンが爆発的に普及した現代においては、マーケティングに欠かせないものになってきていると言えるでしょう。
似た戦略である「マルチチャネル」は、複数のチャネルそれぞれが独立している点が「オムニチャネル」との最大の違いです。チャネル間の連携がないため、例えばネットショップでの購入履歴があったとしても、実店舗への来店が初めてであれば、新規顧客として対応することになります。
「オムニチャネル」は各チャネルが独立したアプローチを行うのではなく、統一感をもって連携したアプローチを行うのが特徴。オンラインショップでもSNSでも実店舗でも、顧客に統一した適切なメッセージを伝えることができると同時に、顧客は実店舗で貯めたポイントをECでも使用出来るなど、チャネルを意識しない購買体験をすることができます。
この「オムニチャネル」化を実現できる世界最大のECプラットフォームが「Shopify」です。InstagramやFacebookといったSNSとの連携が容易なだけでなく、「Shopify POS」(詳細後述)と連動させることで、オンラインショップのみならず実店舗の情報も一元管理できるようになります。
「Shopify」を使って「オムニチャネル」化を実現すると、どんなメリットが得られるか具体的に見ていきましょう。
顧客の購入障壁を下げられる
たとえばSNSで気になった商品を実店舗で確かめてから購入できたり、実店舗でチェックした商品をオンラインショップで購入できるなど、顧客が好きなチャネルから自分のタイミングで商品を購入できる環境を提供することで、購入障壁を下げることが可能になります。
顧客データの分析がしやすくなる
オンラインショップや実店舗、SNSなど、あらゆるチャネルで収集した顧客のデータを一元管理できるようになるため、購買傾向や行動パターンを分析しやすくなり、顧客にあったマーケティングが可能になります。
最適な在庫管理を実現
在庫のデータも一元管理できるため、在庫管理や受発注業務なども効率的に進めることも可能に。実店舗で売れていない商品在庫をオンラインショップの方に回したり、実店舗で大量の注文が入った商品在庫をオンライン在庫から回すことができるなど、販売機会のロスを減らすことが可能になります。
顧客満足度の向上が期待できる
オンラインショップや実店舗、SNSなどの各チャネルがシームレスにつながることで、顧客はライフスタイルに合ったチャネルで商品の情報を得たり購入ができるなど、顧客目線でのマーケティングが可能になります。また、さまざまなチャネルでブランドの世界観や魅力をしっかりと伝えることができるため、ファンやリピーターを増やすことも期待できます。
ShopifyとInstagram・Facebook連携で顧客獲得を強化する方法
ShopifyとFacebookの連携効果
Facebookは原則実名登録制のSNSで、月間アクティブユーザー数は世界で30億人を突破したと伝えられ、日本での月間ユーザー数も2600万人と、かなりの影響力を持つSNSと言えます。ShopifyとFacebookとの連携は、新たなお客様を獲得できる手段になり、オンラインショップの売上をさらに伸ばすチャンスでもあります。
Facebookと連携して掲載した商品については、インプレッションやエンゲージメントを分析でき、収集したデータは、SNSマーケティングだけでなく、総合的なマーケティングに役立ちます。
商品に興味を示すユーザー層、人気のデザインをはじめ、あらゆるデータを分析できるため、今後のプロモーションやターゲティングに活かせるでしょう。
Facebookと連携するとストアや商品の宣伝にも大きなメリットがあります。Facebookはメッセージを投稿すると、新しいメッセージが投稿されたことがファンに通知できます。この機能を設定していれば、効率的にFacebookユーザーに商品やショップの情報を提供することが可能になります。
また、Facebookと連携することで、Facebookの「ダイナミック広告」を使用できるようになります。ユーザーの利用履歴に基づいた適切な広告を表示してくれるため、効率的にShopifyストアの宣伝をすることが可能になります。
SEO対策のように、効果が出るまで時間が必要ないため、ストアを開設したばかりでも効果的です。Facebookアカウントは会社情報や販売者情報も公開されるため、ユーザーを安心させることもできるでしょう。これは実名でしか運営できないFacebookの特徴です。
「Shopify」とFacebookの連携方法をSTEP別に分けると、以下の通りになります。
STEP①:Shopify管理画面の販売チャネルでFacebookを追加する
STEP②:Facebook連携の設定でアカウント連携を行う
STEP③:Shopifyからのアクセスを許可する
STEP④:Facebookショッピング設定を行う
※詳しい設定手順は、shopifyの公式ブログ(https://www.shopify.com/jp/blog/set-up-facebook)を参照ください。
ShopifyとInstagramの連携効果
「Shopifyと」とInstagramを連携することで、「Instagramショッピング」機能を利用することが可能になります。「Instagramショッピング」とは、投稿した画像にECサイトの商品のリンクを貼りつけられる、無料で利用可能な機能です。
ユーザーは、投稿にタグづけされた箇所をタップすることで直接商品の販売ページへ飛ぶことができるようになり(一つの画像につき複数のURLを設置することも可能)、Shopifyストア運営者にとっては、Instagramから販売ページへ直接導線を引くことができ、購入までのフローを格段に短くできるメリットがあります。
また「Instagramショッピング」機能を利用すると、投稿画像の左下にショッピングバッグのアイコンが表示されます。これにより、各ストアのアカウントをフォローしていなくても、Instagramが商品に適したユーザーをストアに誘導してくれます。
なお、「Instagramショッピング」を利用するためには、お持ちのInstagramアカウントをプロアカウントまたはクリエイターアカウントに切り替える必要があるのでご注意ください。
「Shopify」とInstagramの連携方法をSTEP別に分けると、以下の通りになります。
STEP①:利用要件を確認する
STEP②:Instagramアカウントをプロアカウントに切り替える
STEP③:ShopifyにFacebookチャネルを追加する
STEP④:Instagramショッピングを設定する
STEP⑤:ドメイン認証を行う
※詳しい設定手順は、shopifyの公式ブログ(https://www.shopify.com/jp/blog/how-to-connect-instagram-channel)を参照ください。
Shopify POSの導入事例:オンラインとオフラインの境界をなくす成功戦略
「Shopify POS」は、実店舗とオンラインショップでの販売管理や在庫管理、顧客管理などを連携させて、一括管理できる機能です。アプリをインストールして登録をするだけで、ふだんご利用のスマホやタブレット端末をPOSシステム端末として利用することが可能になります。
実店舗とオンラインショップでの売上・在庫情報を一元管理できる「Shopify POS」を利用すれば、顧客にとってより快適なショッピング体験を提供できます。また、EC事業者にとってもアップセルしやすい環境づくりを実現できるでしょう。
「Shopify POS」を利用することで得られる、具体的なメリットは以下の通りです。
実店舗とオンラインショップの情報の連携が可能に
「Shopify POS」はオンラインとオフラインの売上管理を同時に行えるため、販売のロケーションごとに売上や在庫の管理をすることなく全て一元管理できるため、余計な手間を省略できます。
また「ShopifyPOS」は、実店舗の顧客情報もデータ化し記録することができるため、オンラインショップの顧客情報と一括管理することでユーザーニーズの分析が行いやすくなり、より効果的な施策や戦略を立てるのにも役立ちます。
在庫管理が一括で可能に
例えば、実店舗で売れていない商品を、オンラインショップの方に在庫を商品を回すことができ、また実店舗で大量の注文が入った場合は、すぐにオンラインの在庫を実店舗に回すことができます。「Shopify POS」を導入することで在庫の一括管理が可能になり、販売機会のロスを防ぐことが可能になります。
パーソナライズ・マーケティングが可能に
「Shopify POS」は、お客様の購入履歴や連絡先情報を収集できるため、お客様の嗜好に応じたプロモーションメールの送付や、購入履歴に基づいた接客などが可能になります。こうしたパーソナライズ・マーケティングを行うことで、リピート購入を促進でき、さらに顧客との長期的な関係構築が可能となります。
多様なショッピング方法の提供が可能に
「Shopify POS」を導入すれば、実店舗とオンラインショップの情報連携が可能になるため、例えばオンラインで注文した商品を店舗で受け取るなど、お客様は自身の都合やライフスタイルに合わせて商品を購入できるようになります。これにより顧客満足度が向上し、リピート購入や新規顧客の獲得につなげることが期待できます。
【「Shopify POS」導入事例】「Shopify POS」の導入で接客とお客様の利便性が向上:ハンカチーフ専門ブランド『CLASSICS the Small Luxury』
2003年に六本木に本店をオープンして以来、都内と九州で5店舗を営業。2011年にはオンラインショップもスタートしましたが、お客様情報は実店舗とオンラインショップそれぞれで管理していたため、明確なお客様層を把握できていないという課題がありました。
そこでCSLでは、在庫管理の効率化やPOSシステムのランニングコストの軽減も踏まえた、ECカートのリプレイスを検討。お客様の満足度とロイヤリティの向上を可能にする「Shopify」と「Shopify POS」の導入を決めたそうです。
お客様情報の一元管理は、「Shopify」の会員登録機能を活用。会員のお客様には、店舗で商品を購入する際に会員画面のQRコードを提示してもらい、「Shopify POS」側でQRコードを読み取り、過去の購入履歴や利用可能なクーポン情報が確認できるようにしています。
このようにお客様情報をデジタル化して一元管理することで、購入履歴をもとにしたセールストークができるなど、お客様一人ひとりに寄り添った丁寧な接客ができるようになったということ。
また、どの店舗からでもお客様情報が確認できるため、「違う店舗でオーダーした刺繍と同じ内容にしたい」というオーダーにもスムーズに対応できるようになりました。
さらに、「Shopify POS」から他店舗やオンラインショップの在庫を確認できるようになったことで、店頭にない商品でも他店舗の在庫を取り寄せるなど、販売機会の損失を防いでいます。
※こちらの導入事例の詳細は、shopifyの公式ブログ(https://www.shopify.com/jp/blog/success-story-classics-the-small-luxury)でご覧になれます。
まとめ【Shopify】SNS・実店舗連携で売上を伸ばす方法
本記事では、Shopifyストアと実店舗・SNSとの連携による、売上拡大方法に関する解説をしてきました。実店舗だけ、ネットショップだけ、といったシングルチャネルに基づくマーケティング戦略は、時代遅れになりつつあります。
これからは、実店舗、ECサイト、SNS、アプリ、カタログなど、事業者とお客様を結ぶあらゆるチャネルで一貫した購買体験を提供し、顧客満足度を高めて購買へとつなげるマーケティングを行うのがビジネス成長の鍵となります。
そのためには、さまざまなチャネルをシームレスにつないで商品やサービスの魅力を伝え、顧客のエンゲージメントやコンバージョンを獲得できる環境の構築が必須です。その点で「Shopify」は優れたプラットフォームであり、「Shopify POS」は各チャネルのシームレス化をさらに加速させる機能です。
ルビー・グループはShopifyパートナーであり、開発実績も豊富にございます。さらに1店舗で売上数十億円規模のオンラインショップ運用を通じて得た、豊富な経験と優秀な人材を抱えています。
もちろん、「Shopify」の実店舗やSNSとの連携についても多様な実績を有しています。 「ShopifyストアのSNS連携や実店舗連携について知りたい」「Shopify POSの導入事例を調べている」という方はもちろん、「Shopifyでのオンラインショップ構築を考えている」「オンラインショップの売上を上げたい」という事業者の方も、ぜひご相談ください。
この記事を書いた人
ルビー・グループ コーポレートサイトチーム
各分野の現場で活躍しているプロが集まって結成されたチームです。
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