Shopifyの手数料完全ガイド|料金プラン・決済手数料の違いを徹底解説

2025.03.12

2025.03.12

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「Shopify(ショッピファイ)」は、カナダ発のEC事業者向けプラットフォームで、現在では世界170カ国以上で利用され、100万店舗以上のストア開設実績を誇るECプラットフォームです。

日本でも利用する企業が増えていることから、自社のECサイトへの導入を検討されている方は多いと思います。そうなると気になるのがコスト。月々にかかる利用料や、決済にかかる手数料がどれくらいなのか。あるいは、どのプランを選べば自社にとって最適なのかなどをお知りになりたいのではないでしょうか。

本記事では、Shopifyの手数料の仕組みを分かりやすく解説し、最適なプラン選択の判断材料をご提供しています。

「Shopifyの料金プランごとの手数料の違いを知りたい」「他のECプラットフォームの手数料との違いを知りたい」という方はもちろん、「手数料を抑える方法を模索している」という方も、是非ご一読ください。

Shopifyの料金プランと手数料の基本

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Shopifyには、「Basic」「Shopify」「Advanced」「Plus」の4つのプランが用意され、プランによって必要な料金や利用できる機能に違いがあります。まずは、それぞれのプランの概要と特徴についてご紹介します。

Basic

最も人気がある「Basic」は、主に個人および小規模事業者向けのプランです。料金は抑えめながら商品掲載は無制限で、ECサイトを運営するには十分な管理機能や分析機能を有しています。さらに海外販売にも対応。アプリを活用したカスタマイズもできるため、高機能なECサイト運営も十分に可能です。

注意したいのが、「Basic」ではスタッフアカウントを登録できない点です。スタッフアカウントは、ストアの任意の操作権限を付与できるアカウントで、複数人でのECサイト運営を検討している場合は「Shopify」以上のプランを契約する必要があります(従来は「Basic」でもスタッフアカウントを2つまで登録することができていましたが、2024年2月時点でスタッフアカウントの登録ができないように仕様変更されました)。

Shopify

小規模企業で効率的にEC運営を進めたい方や、マーケティングに力を入れたい中規模事業者向けのプランです。

このプランから「プロフェッショナルレポート」が利用可能になります。顧客情報や販売実績などを分析する機能で、リピーターの多い商品や購入率の高い属性などのデータを確認できるなど、サイトの改善に役立てることが可能です。

また事業の拡大に合わせて、最大5人までのスタッフアカウントの登録ができます。1〜5人のスタッフでストア運営をする場合は、このプランを選択するとよいでしょう。

Advanced

事業が拡大した中〜大規模事業者向けのプラン。Shopify Flowというオートメーションツールで、在庫管理や注文処理、顧客対応などの繰り返し作業を自動化できるようになります。

またこのプランでは、越境ECに特化した高い機能が追加されます。たとえばチェックアウト時に自動で関税と輸入税を見積もることができ、国境をまたいで販売する越境ECにおいて、お客様に対して注文のトータルコストを明確に提示することが可能に。

さらにスタッフアカウントは15人分まで使用できるので、ECサイト運営に関わる各種業務を役割分担したい事業者に最適です。

Plus

大企業や取引量が多い事業者に提供されている最上位プラン。通常プランでは、スタッフアカウント数が制限されているのに対し、このプランは無制限。在庫ロケーションの登録は、通常プランが最大10なのに対し、最大200まで可能です。

その他にも、各種業務の自動化機能を中心とした専用のアプリやAPIを使用できるなど、通常のプランよりも格段に機能性に優れているほか、自由にカスタマイズしやすいのが特徴です。また、Shopify側から専任のスタッフによる技術面や運営面のサポート提供されるなど手厚くフォローされるため、ECサイトの売上アップが期待できます。

「Advanced」までの機能で、ECサイト運営に必要な作業を全て行うことはできます。しかし、大規模な事業としてECサイトを運営し、さらに取引量の増大や、細部にこだわったカスタマイズを必要とする方は、最上位プランの「Plus」がおすすめです。

Shopifyの必要コストは「月額利用料」と「手数料」

「月額利用料」は契約プランによって異なり、最もリーズナブルな「Basic」なら月額4,850円(年払いの場合は同3,650円)で利用できます。

「手数料」は2種類あります。Shopifyから提供されている公式の決済システム「Shopifyペイメント」を利用した場合のクレジットカード決済手数料と、利用しない場合の外部サービス取引手数料がそれです。前者は契約プランとカード会社によって異なり、後者は契約プランごとに設定されています。

上位プランほどそれぞれの手数料が低くなるため、アップグレードした方がコストを抑えられるケースもあるでしょう。はじめは売上規模に応じたプランを選択し、売上があがってきたら、最適なプランへの切り替えを検討することが大切です。

決済手段ごとの手数料の違いと注意点

「Shopifyペイメント」を利用した場合の決済手数料は別項で解説した通りですが、ここでは、他社のECカートサービスや決済代行サービスなどの決済手数料を紹介します。サービス利用を検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。

【BASE】の決済手数料

BASEには、月額費用が無料の「スタンダードプラン」と、月額16,580円の「グロースプラン」があります(ともに初期費用は無料)。

決済手数料(※1)は、「スタンダードプラン」の場合が「3.6%+40円」で、さらにサービス利用料が3%が加わります。また「グロースプラン」は「2.9%」となり、「スタンダードプラン」と比べて売上が伸びても手数料を抑えて利用できるようになっています。

(※1)決済方法がAmazon Pay、PayPalの場合、決済手数料にシステム手数料相当額1%が加算

【STORES】の決済手数料

STORESには、月額費用が無料の「フリープラン」と、月額費用(年払いの場合)が2,980円の「スタンダードプラン」があります(ともに初期費用は無料)。

決済手数料(※2)は、「フリープラン」の場合が「5.5%」、「スタンダードプラン」は「3.6%」になります。

(※2)決済方法がPayPal、あと払い(ペイディ)、楽天ペイ、PayPay残高、Amazon Payの場合は1%が加算

【Stripe】の決済手数料

Stripeとは、APIを利用してさまざまな種類の決済を受け付けることができるプラットフォームです。決済手数料は「3.6%」です。

ただし、Stripeには様々な商品ラインナップがあり、手数料が加算されるケースがあります。たとえばサブスクリプションを自動化する「Stripe Billing(ストライプビリング)」というサービスを利用する場合は、0.7%の追加手数料(トータルで4.3%)が必要となります。

【PayPal】の決済手数料

PayPalは世界で 3億人以上のユーザーが利用し、2400万以上の店舗で導入されている決済サービスです。決済手数料は国内取引の場合は「3.6%+40円」、で、海外取引の場合は「4.1%+40円」になります。

ただし、少額決済の場合は、国内取引なら売上額の「5.0%+7円」、海外取引なら売上額の「6.0%+7円」となります(※3)。(※3)月間売上高により料率は変動

他のECプラットフォームと比較!Shopifyが向いている売上規模は?

それでは、どの程度の売上規模のECサイトであれば、Shopifyのどのプランが最適なのかを解説してみます。「MakeShop」「WooCommerce」といった他のサービスについてもご紹介していますので、比較検討してみてください。

Shopify

上位プランは月額料金が上がる一方で決済手数料が低くなります。売上が少ないうちは、上位プランの方がコストがかかってしまいますが、売上が成長してくると、月額料金が高くても決済手数料の方が低く抑えられるため、上位プランのほうがお得になっていきます。

また、上位プランはいくつかの機能や利用アカウント数などが追加されるため、総合的に見てもお得になります。月額料金と現状の売上額に対してかかってくる手数料の合計を求めると、自社にはどのプランが適当かが判断できます。

例えば、月商500万円以下なら「Basic」、5,000万円以下なら「Shopify」、5,000万円以上なら「Advanced」のプランがリーズナブル。月商1億円の場合は「Plus」のほうが有利になります。

売上額、販売数、成長規模によってコストメリットの分岐点を確認して、最適なプランを選択することで、費用を節約することにつながります。

Shopify(ショッピファイ)のメインビジュアル

Shopify(ショッピファイ)の詳細についてはこちらから

MakeShop

ASPカートのひとつで、Shopifyと同じくECサイトづくりを容易にするためのサービスです。ネットショップなどを、これまで一度もつくった経験のない人でも、悩むことなくネットショップ構築ができます。

料金プランは「プレミアム」と「エンタープライズ」の2つがあり、クレジットカード決済の場合、手数料は「プレミアム」は「3.19%」、「エンタープライズ」は「3.14%」となり、Shopifyの方がが高くなっています。

また、特定の決済方法以外で発生する取引手数料は、MakeShopが発生しないのに対し、Shopifyは発生する点にも注目です。さらに、日本のECサイトでよく利用されるAmazon Payについてはmakeshopは無料でご利用できますが、Shopifyは2025年1月6日以降は利用不可となっています。

ただし注意すべきは月額費用です。MakeShopは月額費用の安い「プレミアムプラン」でも12,100円かかり、「エンタープライズ」にいたっては55,000円以上かかります。
MakeShopは、少なくとも月商100万円以上の見込みのあるネットショップにおすすめと考えた方がいいでしょう。

WooCommerce

ホームページ制作サービスである「WordPress」を使ってネットショップを構築できるプラグイン(追加機能)です。

WordPressサイトを運営している企業であれば、別途サーバ・ドメインを用意する必要はありません。ソフトを導入することで、在庫管理やレビュー機能、セール販売の設定などによって、自社のWebサイトをネットショップ化できます。

また、自由にカスタマイズできるのが大きな魅力。拡張機能を活用することで事業規模に合わせたECサイトの構築が可能です。

決済手数料についてはShopifyのように明確な料金は決められておらず、連携する決済方法によって異なるためかならず確認しておきましょう。

WooCommerceはプラグインであるため、基本的な機能しか提供されておらず、機能性については追加のプラグインに大きく依存しています。基本的に月額料金や初期費用はかかりませんが、サイトのクオリティにこだわった場合、支払い手数料、追加のプラグイン、ソフトウェアのコストを考慮に入れると、トータルコストはShopifyよりも割高になる可能性があります。

手数料を抑える方法とは?

Shopifyは、契約期間やプランの選び方によって、月額利用料や手数料などのランニングコストを低く抑えることも可能です。ここでは、その具体的な方法について紹介いたします。

「Shopifyペイメント」を利用して取引手数料を0円に

Shopifyには、メジャーな決済手段に対応した「Shopifyペイメント」という独自の決済サービスが存在します。この「Shopifyペイメント」を利用せず、外部サービスプロバイダーを使用して決済する場合、取引手数料が適用されます。最大2.0%かかりますので、これが不要になれば利益の最大化が可能です。

「Shopifyペイメント」は初期費用・導入費用は0円で、ShopifyでECサイトを運営している方であれば、どなたでも無料で使えるサービスなので、ぜひ導入することをおすすめします。

年間契約で月額利用料を抑える

Shopifyは「Plus」以外であれば年間契約ができます。その場合、利用料金全額を一括で支払うことになりますが、同時に25%の割引が適用されます。

月額費用に換算すると「Basic」は4,850円→3,650円、「Shopify」は13,500円→10,100円、「Advanced」は58,500円→44,000円となるので、長期的な利用を考えているのであれば、年間契約を結ぶことで月額利用料を抑えましょう。

上位プランで決済手数料の負担を軽減する

Shopifyでは、プランごとに手数料の割合が異なり、上位プランほど低い取引手数料が設定されています。より高い有料プランを選べば、初期費用は増えますが、長期的には取引手数料が低くなります。売上の拡大に合わせて上位プランへと切り替えれば、手数料を抑えることが可能になります。

アプリの代わりに有料テーマを導入する

Shopifyでは、ECサイトのデザインや機能をサポートする優れたアプリが多数提供されていますが、ほとんどが月額料金が必要です。

便利だからとアプリを導入しすぎると毎月の固定費にアプリの使用料金も加算され、また有用なものほど月額利用料金が高額なので、ECサイトの運営コストを圧迫してしまいます。

一方で、Shopifyの有料テーマを利用すれば、アプリを使わなくてもアプリと同様の機能をECサイトに実装可能です。有料テーマは一度の購入で半永久的に利用でき、アプリのように毎月の利用料金を支払う必要がありません。

有料テーマを導入すれば、アプリの月額利用料を抑えたECサイトの運営が可能になるので、検討してみてください。

まとめ

本記事では、手数料を中心にShopifyストアの運営にかかるコストについて解説しました。

契約期間やプランの選び方、「Shopifyペイメント」の利用によって、月額利用料や手数料などのランニングコストを低く抑えることも可能です。

また、Shopifyストアの運営にかかる固定費をなるべく抑えるためには、有料アプリに依存しないECサイトのデザインやカスタマイズが必須になります。

ルビー・グループは、Shopifyを活用したECサイトの構築やフルカスタマイズ開発などのサービスを提供しています。

ラグジュアリーブランドの実績も豊富で、高いクオリティでのサービス提供が可能になりますので、Shopifyに関するご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

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この記事を書いた人

ルビー・グループ コーポレートサイトチーム

各分野の現場で活躍しているプロが集まって結成されたチームです。
開発、マーケティング、ささげ、物流など、ECサイトに関するお役立ち情報を随時更新していきます!

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